異常管理(Anomaly Management)
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リスクを低減し、費用対効果の高い運用を確保するために、予期しない、または予測されていないテクノロジーコストと使用量の異常をタイムリーに検知、特定、アラート、管理します。
異常の検知
- 異常な支出を検知するために使用するツールを定義する
- アラートの作成およびログ記録の方法を特定し、文書化する
- 責任者を特定する方法を特定し、文書化する
- 適切なチャネルを使用して、適切な関係者にタイムリーにアラートを送信する仕組みを設定する
異常検知の有効化
- 効果的な運用のために必要な情報を定義し、データ取り込み(Data Ingestion)にフィードバックする
- 異常管理に関するポリシーを作成する
異常の管理
- 報告された異常を分析する
- カテゴリ分け、誤検知の管理、調査を行う
- 異常とその解決策を文書化する
定義
異常管理により、FinOpsチームは予期しないコストイベントをタイムリーに検知、特定、明確化、アラート、管理し、ビジネスへの影響を最小限に抑えられます。
異常の管理には、予期しない支出を特定するためのツールやレポートの使用、異常アラートの配信、および異常 な使用量やコストを調査して解決するための情報の活用が含まれます。
FinOpsの文脈において、異常とは、過去の通常の支出や予測される支出とは異なる(通常はより高い)支出レベルを指します。
異常検知は、データセットの通常の挙動から逸脱するデータポイント、イベント、または観測結果を特定します。検知ツールは、全体の合計使用量だけでなく、サブカテゴリ内の使用量も調査する必要があります。効果的な配賦(Allocation)メタデータは、効果的な異常検知を行うため、また検知された異常を誰が最も適切に評価し解決できるかを判断するために不可欠です。
サービス別、アカウント/プロジェクト別、コスト配分(Cost Allocation)タグ別などの詳細なコスト粒度を提供する異常検知ツールを導入することは、異常な支出の具体的な原因を特定するために不可欠です。
異常が発生した際にFinOpsチームが迅速に対応するためには、異常検知と分析の標準手順が不可欠です。一般的には、機械学習ベースの自動化された異常検知が使用されます。これらのツールは、通常、データやテクノロジーのプロバイダー、またはサードパーティのプラットフォームによって提供されます。
多くのFinOpsケイパビリティと同様に、異常検知は現在の使用量と過去の使用量を比較することで実行します。そのため、新しい使用量や支出の急激な増加は、それが予期されていたものであっても異常アラートをトリガーすることがあります。例えば、新しいトレーニング環境サービスが立ち上がり、これまで大きなコストが発生していなかったアカウントで使用量が急増する場合などです。このような場 合、チームは異常アラートが発生することを想定し、アラート発生時に効果的に管理および文書化する必要があります。これにより、他のペルソナによる不要な対応作業が発生するのを防ぎます。
異常の管理と解決には、通常、ある程度の調査が必要であり、その後、環境を調整するための変更を行うか、影響を受けるスコープのコスト予測を調整します。また、単に異常を認識し、それが検知された理由を文書化するだけで解決とする場合もあります。
成熟度アセスメント
クロール
- FinOpsチームおよび組織全体が、異常な支出が発生する可能性を理解している
- レポートを使用して、異常な支出を手動で確認している
- 異常が発生してから対応するまでに1週間以上かかっている(請求データの受信後)
- 異常検知サービスの代わりに予算アラートを使用している
- 詳細な検知が制限されており(例:アカウント/プロジェクトレベル、タグデータや論理的グループ化を使用していない)、特定された異常な支出から得られるインサイトの文脈が最小限にとどまっている
- 異常アラートが中央チームに送信されるか、確認するために手動の操作が必要である
- 予期しない支出は中央チームが手動で調査し、必要に応じて想定される所有者に解決を依頼している
ウォーク
- 何らかの形式の自動検知、レポート、またはツール(通常はテクノロジーサービスプロバイダー、サードパーティ、またはカスタムツールによって提供される)を導入している
- ほとんどまたはすべての部門やチームが、異常検知ツールに関する知識を持ち、それを使用している
- 文脈に応じたしきい値を検知している(支出変化の割合、単一アイテムの支出額の上限、予測超過アラートなど)
- コスト配分メタデータが異常をセグメント化するための文脈を提供し、分析を容易にしている
- 予期しない支出が、担当チームに自動的にルーティングされる
- 異常管理に関連するKPIが設定され、組織内の主要なチームで使用されている
- アラートが発生した異常の結果を文書化し、その詳細の一部を記録できている
ラン
- 成熟した異常検知ツールが使用され、組織全体のツール群に組み込まれている
- 適切な環境において適切な重要度で、異常な支出アラートを検知、解決策を提案、または解決するための自動化が構築されている
- 適切な 規模や緊急度を持つ異常アラートを、イベント管理やチケット管理のシステムおよびプロセスに統合できる
- サービスコンポーネントに直接リンクされた、詳細で文脈に関連する異常アラートのしきい値が設定されている
- アラートのしきい値が、サービスのライフサイクルに合わせて繰り返し更新されている
- 異なるペルソナや責任レベルに応じて、アラートとしきい値が個別に設定されている(例:リーダーシップ、FinOpsチーム、エンジニアリング、財務は、それぞれの行動や情報収集のしきい値に基づいて、異常な支出からのアラートを異なる方法で確認できる)
- 各異常アラートの結果と解決策が記録されている
- 必要に応じて、分析結果に基づき完全な根本原因分析(RCA:Root Cause Analysis)のポストモーテム(事後検証)が実施される
- 過去の異常解決の分析により、将来の異常に対するアラート精度が向上している
実務活動
FinOps実践者
FinOpsチームのロールとして、私は以下を行います。
- コスト監視に適しており、予期しない支出イベント(コスト異常)を定義、洗練、検知、およびアラート通知できる異常検知ツールの選定要件を確立する
- 異常の自動化および文書化ツール、またはプロセスの要件を確立し、既存の適切なチケット管理やプロセス管理システムとの統合を行う
- 異常検知の仕組みとしきい値を文書化し、すべてのステークホルダーに伝達する
- ステークホルダーチームと協力して、異常検知のしきい値とレポート/通知の頻度を設定する
- 異常検知がコスト配分メタデータに適切に紐付けられていることを確認し、追加のメタデータが必要な場合は配賦ケイパビリティにフィードバックを提供する
- 異常検知ツールが、適切なリアルタイムの粒度と頻度で未加工の支出データにアクセスできるようにする
- すべて、またはアラートが発生した異常な支出を明らかにするレポートを生成する
エンジニアリング
エンジニアリングのロールとして、私は以下を行います。
- 私のチームが異常な支出アラートを確認、または受信していることを確実にする
- 私のチームが、コスト異常に対応し対処するための正しいプロセスとアクションを認識していることを確実にする
- 異常検知を実行できるように、私が管理するリソースに適切なメタデータが適用されていることを確実にする
- 設定されたしきい値や検知範囲の正確性について、FinOpsチームにフィードバックを提供する
- 検知された異常の原因と範囲を調査・特定し、誤検知やアクションプランを文書化する
- 異常な支出の原因となっている問題を解決し、異常の解決策を文書化する
- 懸念を引き起こすような異常アラートを発生させる可能性のある、計画された大規模で予期しない異常な支出(例:新しい環境の立ち上げなど)について、他のペルソナにプロアクティブに警告する
プロダクト
プロダクトのロールとして、私は以下を行います。
- 私の責任範囲内のシステムについて、検知および報告された異常を監視し調査する
- 私の責任範囲内のエンジニアリングチームと協力して、報告された異常の調査と解決を支援し、その解決策を文書化する
財務
財務のロールとして、私は以下を行います。